熊野参詣道大辺路の富田坂の北麓にあり、山号は南昌山、臨済宗東福寺派で、本尊は阿弥陀如来です。古くは真言宗で円光庵と称し、慶安三年(1650)高瀬村(現白浜町)の中岩久熙の弟洞外が再興し草堂寺と改称、禅宗となり、洞外に帰依した一条家および九条家の祈願所でした。 本堂は天明六年(1786)までに再建。 草堂寺観音堂(円通殿)は一本の欅から造られており一木堂とも呼ばれています。文化十三年(1816)第七世月窓和尚の時に建立されました。観音像は平安時代の仏像で長州、日頼寺(山口県下関市)から東福寺を経て当寺に安置されました聖観世音菩薩であります。御厨子は九条公から戴いたと思われる九条紋があります。天井絵は山本秀が草花を描いており、十二支がそれぞれの方位に彫られています。また、天明七年(1787)円山応挙門下の画家長沢蘆雪が来寺して障壁画を残し、蘆雪寺の名でも知られています。