丸崎神明神社

　創建は不詳ですが、明治 9 年(1920)に明治政府編纂の上 溝村皇国地誌には、「皇太神社雑社 未廿度字丸崎ニ在リ」と記録されています。今から約400 年前(江戸時代初期)に 2、3 の 氏族により、信仰が始められたものと考えられています。神明様と いって崇拝し、以前は毎年9月1日に祭礼が行なわれていました。 主祭神は、天照大御神で、太陽を神格化した神であり日本神話に 登場します。この神を祀る神社は全国各地にありますが、伊勢神宮 の内宮(三重県伊勢市)を総本社とする神社です。 近世には、農耕儀礼と結びつき広く信仰を集め、新田開発の際に 神明神社を創建することが盛んになりました。神明社、皇太神社、 天祖神社などともいい、通称として「お伊勢さん」と呼ばれることもあります。
　毎年9月1日前後に祭礼日を設けて、現在も神事(風祭)を継承しています。9 月 1 日は、 立春(2 月 4 日か 5 日)から数えて二百十日に当たる日で、稲が実る時期と台風が来襲する季節が重なる ために、昔から農家には、厄日として警戒されていました。風祭は、風害を避け安全を祈願する神事です。 祭礼日には、亀ヶ池八幡宮の神職を祭主として祭典を行ない、地域内と近隣住民が日々を安心して暮らせる ように、また家内安全・町内安全を祈願します。 本殿は、鳥居の正面の覆屋の中にあり、その建築様式は、神明造りで伊勢神宮正殿の様式です。屋根は、 切り妻造りで棟木の上に鰹木(棟の上に横に並べた装飾の短材)と千木(棟の両端に突き出て交差した装飾 材)が高くそびえ、屋根と平行な面に入り口がある平入様式が特徴です。