国府城跡のお稲荷さん。三浦稲荷大明神由来記
ここにお祭りしている三浦稲荷大明神は、元伊豆相模の国司三浦家において代々お祭りしていたものを、永正十三年(1516)三浦新介が国府の地に来りしとき、家運の継栄と、住民の幸運祈念のため、持参奉祀したものであるといわれている。三浦新介は、伊勢国国司北畠氏より、国府城主を命ぜられ、この丘に築城、周辺七か村を治めていたが、永禄十三年(1570)九鬼喜隆志摩国を制覇するに及び廃城となった。その後この大明神は当時の家老井村武右衛門を始め、井村家代々に引き継がれ丁重にお祭りされて来たもので特に創祀六百年祭には、井村武四吉が本堂の改新築を行い現在に至っている。誠に御利益高評の大明神として参詣者があとを絶たない。