磯崎山(藤尾山)山上にある宇佐神社。祭神は応神天皇、仲哀天皇、神功皇后の三神。藤尾八幡宮。藤尾神社。お八幡さん。もと笠居郷三村の郷社。 縁起によれば、承久の乱(1221/承久3年)での功績により幕府御家人となった香西資村が、嘉禄~安貞年間(1225~1229)に、佐料城、勝賀城の築城と並行して豊前国宇佐八幡を勧請。その折り、豊前からの一行は生島湾(宮の浦)に上陸し、壇上原にしばらく滞在した後、木野戸の溝内家で装束を整えて通り谷、ヒウチ坂を経て山口村藤尾の原(現在の鬼無町山口)に3基の神輿(みこし)が到着。ここに御神体を遷座し藤尾八幡と通称した。遷座地は初め現在の山口荒神(お荒神さん)の場所であったが、そこが火災に遭い数百メートル東に下りた古墳(古宮古墳)の位置に遷ったという。
続いて数年後、宇佐八幡宮(藤尾八幡)は現在地の香西浦磯崎山に移された。磯崎山に移ってからも、先の遷座地の藤尾の名が残り、引き続いて藤尾八幡、藤尾神社、藤尾の宮などと呼ばれ、また、磯崎山は藤尾山とも呼ばれるようになったという。 なお、御神体は通り谷経由ではなく、磯崎山へ直 接向かったという説もある。